なぜエレベーターに鏡があるの?

エレベータ―に鏡がある理由をご存知でしょうか?
ほとんどのエレベータ―には写真のような鏡がついています。
これは車いすの方がエレベーター内に乗り込んだ状態で後ろ向きに出る際に回転しなくても後方を確認できるようにという理由からなのです。
公共施設などでは設置が義務付けられていて、2基以上ある場所では車いす専用のボタンを押すとこの鏡と手すりがついたエレベーターがやってきます。
意外と知らなかった方もいらっしゃるのではないでしょうか。
鏡はガラス製とステンレス製がある?
エレベータのミラーにはガラス製とステンレス製の2種類があります。
ガラス(鏡)は背面の銀メッキで反射させていて反射率が80%前後あります。
特長としては表面に傷がつきにくい反面、割れてしまう恐れがあるという弱点があります。
一方、ステンレス製のミラーはガラス製よりも薄く割れる心配がないため安全性は高いと言えます。
反射率は60%~70%ですが、見た目には同じ鏡に見えますので違いが分かる人の方が少ないのではないでしょうか。
安全性を重視した結果、エレベータ―の鏡にはステンレスが多く使用されています。
ステンレスミラーの弱点は?

ガラス製ミラーとの大きな違いは表面硬度。
つまり傷つきやすさです。
ガラス製ミラーの硬度は鉛筆硬度(JIS)で9Hですが、ステンレス製の場合は4H~6H。
※表面硬度はメーカー発表。種類によって異なります。
通常の清掃ではどちらも傷はつきにくいですが、エレベーター利用者の鞄が当たったり、モノがぶつかったりと傷がついてしまうケースも多くあります。
ステンレスミラーに傷がついた時の対処法とは

ステンレスミラーはどれだけ気を付けていても写真のような清掃傷がついてしまいます。
こういった傷がついたときにどうすれば綺麗に戻せるのか?
そして誰に相談すれば良いのか?ということになりますが、メーカーに相談してもおそらく答えは『交換しかない』という返答しか返ってこないでしょう。
丸ごと交換となると相当高額な金額となってしまいますので覚悟が必要です。
次にミラー屋さん(ここではガラスミラーの販売店やステンレスミラーの販売店)です。

簡単に取り外しできる状態であればよいですが、ほとんどのケースでミラーが壁面に埋まっており、面一(フラット)になっているため、簡単には取り外しできません。
交換工事となるとこれも高額になるケースが多いです。また対応できる会社さんを探す労力と時間がかかってしまう場合があります。

軽く擦っただけでも傷がつく場合もあります。
汚れが落ちにくくて強く擦っってしまうと、写真のようにたくさんの傷がついてしまいます。
ステンレス研磨という選択肢
ステンレスミラーの傷は研磨をすることで消すことができます。
もちろん簡単ではありません。

素人が真似をすると、傷が消えないだけではなく、
写真のように傷をつけてしまったり、
『歪み』といって反射して写るモノや人の像が湾曲して見えてしまう現象が起こる可能性が高いので注意が必要です。
傷の深さに応じて番手(1000番、2000番などのペーパーの砥粒サイズ)を変えてステンレスを削り、
徐々に傷を薄くしていく工法になりますので経験や技術が重要になってきます。
部分研磨などの場合は、周りとの見え方の違いをなくすための技術も必要となったり・・・
ステンレス研磨は奥が深いのです。
①養生
汚れないように周りを保護します。

②研磨
ポリッシャーを使って磨きます。

③完成
きれいに仕上がります。


ガラス製のミラーやガラスの傷も研磨対応しています。
ガラスの場合は温度管理が必須。
研磨中はサーモグラフィで温度管理しますので熱割れなどの心配もありません。
もうひとつの選択肢

ステンレスミラーの傷を隠すという意味では
「ミラーフィルムを貼る」
というのも選択肢のひとつに入るかと思います。
実はこのフィルムを貼るという方法が最も安価な対処法となります。
ここで注意する点は「ただの反射フィルムを貼ればよいというわけではない」ということです。
反射フィルムで一般的なのが日射対策用の遮熱フィルムの強反射タイプ。
この遮熱フィルムの反射率は良くても50%程度ですので仮に貼った場合、下のステンレスや傷が少し透けてしまいます。

反射率が足りない。ということになります。
最低でも、もとのステンレスミラーの反射率である60%~70%はほしいところです。
ちなみにこの画像で貼っているフィルムはなんと・・・
反射率が 71% 以上あります!
もとのステンレスミラーよりも反射することになりますが、仕上がりはどうなのか?
気になる方は読み進めてください。
ミラーフィルムの施工手順を公開
①まずはステンレス面の清掃

周りを汚さないように養生してから清掃。
②洗剤拭き取り+水清掃

スクイージーで、洗剤と余計なゴミや異物を取り除きます。
③さらにお水をかけて2回目の清掃。

下地処理は最も重要です!
④フィルム貼り

埃など入らないように丁寧に貼っていきます。
⑤水抜き

フィルムとステンレス面にある水を抜いていきます。
⑥圧着

傷つけないように柔らかい素材に変えて更に水を抜き、圧着します。
仕上がり

ミラーフィルム施工完成。仕上がりはいかがでしょうか?
どこから誰が見ても鏡です。
フィルムだとわかる人はいないと思います。

LEDライトをあててみても
傷一つありません。
コスパ最強と言っても過言ではありません。
実は傷がついても熱を少しかけるだけで自己修復するフィルムという商品もありますが、詳細はまた別の記事で書きたいと思います。
ますはご相談ください
お客様のニーズや鏡の状態にあわせて最適なご提案をいたします。
交換費用が高額なため、傷を放置して我慢している方、何とかしたいけど良い業者が見つからない方、
ますはお気軽にご相談ください。