溶接焼け・溶接痕とは?

溶接焼け、溶接痕とは?
溶接時またはグラインダーやサンダーを使用した時の火花が
ガラスに当たってガラス面が火花の熱によって溶けて凹んでいる状態です。

拡大してみると様々な形状になってるのがわかります。
ガラスが溶けてしまっています。



ガラスの溶接焼けの特徴として
一部に黒いものが見えますが
これはガラスを溶かした金属が冷えて固まったものです。
放っておくと錆びてしまいますし、
ガラスの強度にも影響を及ぼす可能性があります。

ガラスの溶接焼けを起こさせない対策としては
・ガラスの近くでグラインダー等を使用しない
・ガラス面を養生する
というのが確実な方法ですが
「起きてしまった後にはどうしようもない」
「諦めるか交換の2択」
という意見が一般的です。


溶接焼けの症状は大きく分けて2つあります。
① 1つ目は1枚のガラスに対して少数のスポット的なもの
② 2つ目は1枚のガラスに対して集中して無数に跡がついているもの
溶接焼けの修復方法とは?
① 1枚のガラスに少数の溶接痕

①の溶接痕が1~数か所だけの場合は、
黒い金属部部分や凹みをドリルで削って整形してから
特殊な樹脂を埋めて固める方法「リペア」がベストです。
1か所、1か所を綺麗に整形して埋めていくことで
黒く見えたり、白く見えたりする傷が埋まって
溶接痕がどこにあったかわからなくなります。

ドリル整形することで、凹みの傷の乱反射が減り
目立たなくすることが可能です。
ドリル整形の技術レベルが低かったり、安い樹脂を使用すると
と逆に目立ってしまう場合もあるので注意が必要です。
プロを見分けるポイント:
ガラスの診断、傷の拡大画像の撮影を行わないと正しい処置ができません。
お腹が痛くて病院に行って、診察もせずにお医者さんから
「手術です」と言われたら?ビックリしますよね?
診断やドリル整形もせずに樹脂だけ埋めるのはやぶ医者です。
② 1枚のガラスに無数の溶接痕

②細かい火花が無数に散った場合は、1か所1か所を「リペア」しても
数が多すぎるということと、集中しているためにどうしても違和感として残ってしまいます。

よって②の溶接焼けの場合は削るというのがベストです。
1か所に集中して溶接痕がある場合は何百~何千という数がありますので
範囲を決めてガラスを削ります。
ただし、ガラスが深くまで溶けてしまっているので
かなり大変な作業となります。

熱割れさせないための徹底した温度管理
赤外線温度計やサーモグラフィーを使用して温度管理を行います。
温度管理を怠るとガラスが熱割れしますので注意が必要です。
プロを見分けるポイント:
ガラス温度を50度以上にしてしまうのは素人ですので注意して下さい。
熱割れの直接的な要因は「温度差」による引張が許容応力を超えた時に
起こりますが、
50度を超えると環境条件にかかわらず、いつ割れてもおかしくない状態です。

ガラスを物理的に削りますので
「歪み」が発生するリスクもありますが
大きく磨くことで「歪み」が出ないようにすることが可能です。
また「ガラスが薄くなるのでは?」という心配の声がありますが、
JIS規格の誤差内の研磨ですので強度の心配はありません。
(超音波測定器での厚み診断も行っております。)
傷が消えることで割れるきっかけがなくなり、
ガラスの強度は逆に上がります。
傷を放置しておく方が割れやすいガラスであるということです。
施工動画 ①部分的なリペア
某所ディーラーの新築工事中に溶接焼けを起こしてしまった例
ガラスは強化ガラスなので、ドリルで削るとガラス全体が割れる
リスクが大きかったですが、1つ1つリペアで対応しました。
施工動画 ②ガラス研磨
都内マンションの改修工事中に
ガラス1か所に集中的に溶接焼けをしてしまった例
高層階のFIX窓なので、ガラス交換ができないという
現場でしたが、作業時間4時間で終了。
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