水垢について
水垢とは、水洗いや洗剤などで洗浄しても落ちなくなったガラス面の汚れのことです。
補足すると大気中の汚れ・水・排気ガス・薬品による風化・劣化などが進行して化学変化を起こしたガラス面のことを言います。水垢には、大別して4つ種類があります。
①ウロコ状の水垢
魚や爬虫類のウロコのような形状のガラス表面の侵食や損傷。
後でご説明する②・③・④の水垢と一体化するケースも珍しくありません。
②白濁状水垢
水に含まれるミネラル・金属成分がガラス面と化学変化、同化現象を起こして結晶化したもの。
水を常時使用している場所や温泉のサウナ室のガラス面等に見られます。
③黒ずみ状水垢
大気中の粉塵・排気ガス・亜硫酸ガスなどの汚染物がガラス面と化学反応を起こしたもの。
交通量の多い道路沿いのガラス面に多く見られます。
④虹彩状水垢
ガラスの表面の風化や劣化によるひずみにより、光が屈折し虹色のように見えるもの。
バスや電車などの交通機関のフロントガラスに見られます。
水垢の進行メカニズム
①ガラス面に汚れが付着します。
②ガラスに付着した汚れが媒体となって、大気中の水蒸気や雨水・散水などの水滴を引き寄せ、水分が常に
ガラス面に付着しやすい状態をつくります。
③ガラス面の汚れや水分が大気中の二酸化炭素・亜硫酸ガス・窒素酸化物などの酸化物を取り込み「酸性」になります。
この酸性の成分を中和しようとしてガラス自身のアルカリ性の成分とが化学変化を起こします。
④この化学反応が、ガラス面に「水垢」をつくりながら表面に付着して大気中の水分・汚れが付きやすい状況を形成し、重なり合ってどんどん進行していきます。